最近の蔵書運用法
311の震災のとき住んでいたのは、風でもゆれるぼろアパートだった。そのためか、自作の本棚は東京の揺れに耐えきれなかった。大事な本は本棚ごと崩れ落ちていた。
この本棚崩壊を経験したあと、一気に電子書籍化が進んだ私の蔵書。それでも、いくつかは紙で持っている。
例えば、電子では出していないシリーズ。作家さんに話を聞くと、本屋さんへの思いがあって電子にしていないとのこと。そういうのは意識して本屋さんで買うようにしている。あと、お風呂で何度も読んでる子供時代からの愛読書(よれよれだけど大事)。紙で買ってしまった実用書。衝動買いした漫画。仕事の資料。
不要と思われるものは年に1~2回、ブックオフへ送る。金にはならないけど、家の中はすっきりする。
旦那様が住む家にも本を置いている。何冊かわからないけど、自分用の鍵付きロッカーに大切に保管している。自由に手に取れないのが痛い。とくに狛犬関連資料ね。あと蔵には、もう記憶から消えている大量の蔵書が隠されているはずだ。(いつか処分しよう)
電子書籍はもう、何冊持っているかわからない(この実感のなさは、電子書籍の欠点。ずらりと並んだ本の背と紙のにおいがないのはさみしい限り)。寝る前の読書はもっぱら電子書籍だ。なぜなら、寝落ちしても紙がぐちゃぐちゃにならない。旦那様と一緒に寝ていても、彼の眠りを邪魔することなく、本を読むことができる。この2点は、本当電書バンザイ!と思っている。
今住んでいる部屋に残った蔵書は、基本的にクローゼットに隠してある。たまに見返して、今の自分に必要と思われるものを引っ張り出し、机の上に設置した「読むべき本」置き場に置く。未読の本と読み返したい本は、いつでも目に触れるところに置いておきたいから。
これらは風呂で読むほか、移動中にも持ち歩く。朝でかけるとき、今日の気分にあわせて、机の上の「読むべき本」置き場から1冊抜くのだ。ここの並びを見れば、今の自分の悩みや欲しているものが良くわかる。
クローゼットに収容できない本は、今の部屋では置かない。もう、本棚崩壊を目にしたくないから。
震災から5年、2度の引っ越しを経て落ち着いた今の蔵書運用法。いつか、また崩壊しそうだけど、とりあえずしばらくこれで運用する。
おわり。